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とある禅僧のお遍路記録。

転職したベンチャー企業が倒産。これを機にお遍路へと向かうお寺の息子の記録。

2〜3日目 7番札所〜10番札所 自分との闘い

朝6時  
目を覚ますとそこは山門の中

ああ、お遍路してるんだなと気づく。

昨日の足の痛みが悪化。
歩くだけで激痛が走る


おいおいおい
まさかそんなことはなかろう

ウソだろ?

現実を受け入れられない自分がいた

どうやら筋をやってしまったようだ。

どうにもこうにも予定していた11番札所までいける気がしない。

頭がパニックになった。





会社がなくなっても、涙は流さなかった。
親友が周りにいた。支えてくれた。
大丈夫なふりをしてた。
平気なふりをして、現実を直視していなかったのかもしれない。


でも、ここでは自分ただ1人。

頬には水滴が流れていた。
自分が情けなかった。
どうしようもなく恥ずかしかった。



午前中ただひたすら自分を恥じた。
こんなんでどうするよと。
なんのために来たんだ、と。


張り詰めていた琴線がここで、ぷつんと切れた感覚だった。




恥ずかしくて1人山門の中に隠れていた。


そして、高校の友人が何の気なしに連絡をくれた。それも高校ぶりだ。

この絶妙なタイミングはなんなのだろうか。
いま住んでいるところの隣駅に住んでいるというし。

もうなんかよくわからない笑

でも元気をもらえたのは間違い。



そんな中、とある方から連絡をいただきそこで休ませていただくことに。 

今度は感動の涙。
これほど人の温かみを感じることはない。

恥ずかしいとかもはやどうでもいい。
感謝の言葉しか浮かばない。

ありがとう以外に感謝の気持ちを伝える言葉はないのだろうか。
ありがとうじゃ足りない、そんな気持ち。


人とはなんなのか。
漢字が示すように支えあっている。

私は今日ものすごく支えられた。
精神的にも体力的にも。


今度は自分が誰かを支えてあげる番。
誰かと会話をする。
たったこれだけでもものすごいパワーになる。そこにお接待が加わる。
もう計り知れない。



ひとはあったかい。


1人、食事をとろうと手を合わせ、
口へ運び、一嚙みすると、涙も一緒に出た。


食事ってこんなに有難いんだ。
普段食べることが容易に叶い過ぎているなとつくづく思った。
禅堂入りたてのとき、真冬の中、夜にいただいた一杯のお茶を思い出す。

1口1口噛み締めながら、自分を鼓舞する。


がんばれ、自分。



そして、3日目。

朝はやはり痛い。
お手洗いにいくのもやっと。
痛みも慣れだ!と自分を鼓舞して出発。

近くまで送り届けてもらい遍路道へ戻る。
感謝、感謝。


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雨は止んだが、風が吹き荒れる。


今日は銭湯にある通夜堂を目指す。

が、時速2kmも進んでない。

あまりの痛さに立ち止まることも。
筋がおかしいな、やはり。

腫れてる感じはしないのだが。



切幡寺にたどり着くには333段の階段を登らなければいけない。
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休み休み進む。

前に出会った方と再会したり、地元の話を聞いたり。心温まることが多々。

ドイツ人の女性の方と片言英語で会話。
テントも担いでいるからすごい。タフだ。


帰り道さらに悲劇は起きる。
下り坂、一歩踏み込むと全身に稲妻が走る。

これはあかん。休憩。
休み休み、下りきるとほとんど進めなくなり、お店の人にバスがないか聞いてみたら、、、




送ってくれると(涙)


市営鴨島温泉までゆっくり遍路道を通って送ってくださった。
もう助けられまくり。。。
まだ数日しかいないけど、それ以上の体験をしている。


人は1人じゃ生きていけないことを思い知らされている。

今日はここで休みます。
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数多くのお遍路さんがここで一夜を明かしているんだな、と感じさせる納め札の数々。


明日山越えなんだけど、大丈夫かな。。。
足の様子をみて、進むか決めます。

ご心配おかけしてすみません。
身体はめちゃくちゃ元気なのですが、足だけ調子よくないです。

これも試練なのかな。
山あり谷あり。


とりあえず、休みます。
明日は休んだほうがいいのかな...
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